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トランプ米国大統領、安倍晋三総理、金正恩委員長のケミストリー その1、2017年11月29日記

この11月21日から27日(2017年)まで、講演や教え子の結婚式出席などで中国上海とアモイ(現在はシャメンXiamen、中国福建省)へ行ってきた。日中国交開始前年の1971年、日本卓球協会会長にご一緒しての最初の訪問から数えるとこれまでの訪中は100回以上になる。今回は習近平政権が5年ぶりの共産党大会を経て地盤を固め、その直後にトランプ米国大統領を迎えた時期ということもあり、政権だけではなく、メディアによるその内外に向けた新体制の周知、広報の努力がいたるところに見られた。

 ☆たとえば、英字紙CHINA DAILY(『今日の中国』の2017年11月27日付、一面トップは「Foreigners learn secrets of China’s success」(外国人たちは中国の成功の秘訣を学ぶ)であった(このトピックについては次回にふれる)。

今回の訪問をとおして、世界をタテとヨコから見るといろいろなことが解ってくる。そのことの一つが、トランプ大統領、安倍晋三首相、金正恩委員長の相似性であり、それが戦争勃発という危機感をあおりながら、支持基盤を形成している不誠実さである。

今回はその点について記す。

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・・・と書いたところで、北朝鮮がまた日本海/Sea of Japan(韓国では東海/East Sea、北朝鮮では朝鮮東海/Sea of Korea)に向けてミサイル(今回は改良型のICBM/大陸間弾道弾)を発射したと日本の菅義偉内閣官房長官と小野寺五典防衛大臣が続けて記者発表。、メディアはまたもや大騒ぎ(営業的には「大喜び」)。菅氏は発射の事前通告はなかったとして「安全確保の観点から極めて問題のある行為だと非難、外交ルートを通じ、北朝鮮に厳重に抗議した、国連安全保障理事会に緊急会合の開催を要請し、北朝鮮への圧力強化を求める考えも示した・・・」といい、安倍晋三氏もトランプ氏の意を受けてさっそく韓国とともに国連安保理開催を要請した。

これらの動き(かれらのいう「対応」)はまさに茶番、出来レースであり、ある面では3人の危険な世界政治「エンターテイナー」たちの連携であるともいえる。

 その意味を庶民の暮らしの幸せという点から考えると、第1は、当面の日本の外交・防衛関係をメディア事象としての北朝鮮関連では、トランプ、安部、金正恩という米国・日本・北朝鮮の3人の政治指導者には緊張関係を作り出して、自己保身つまり自らとその同類たちとの「政治・経済合同利益」の維持、つまり周囲もそれを利用することによって利益、国民収奪のたらいまわしをしているという意味での共通点があることだ。

それは言い換えれば、日本のメディアでも最近よく出てくる政治用語「ケミストリー(人間の性向と思考回路・行動様式)」がこれらの3人には共通していることを見事に証明している。そもそもまずこれら3人には人間としての最低限のマナーと教養というものがない。

トランプ大統領は事実と「うそ」の区別ができない・・・ありていにいえば、自分が自分の利益のためにそのつど思いつくこと、解釈することが「事実である」と思い込み、それとは違う解釈もしくは提供情報-発表はすべて「うそ」(彼のいう「FAKE」(フェイク/でたらめ、いんちきメディア)だと決めつけ、信じ込み、他者を批判する。しかもそれをなんらの恥じらいなくやれるのがドナルド・トランプという「政治家」であり、他の2人にもそれが共通している。

安倍総理による森友・加計学園問題の対応の仕方、国会答弁に見られるのは小学生でも笑い出す「言い訳」で、それはトランプにもそっくりあてはまる。この社会感覚と政治コミュニケーションの原型は尊敬する母方の祖父、岸信介が「対米戦争中の商工大臣で、戦後は首相になり、自民党(前身)のトップとしてアメリカから金を貰って」、60年安保条約の改定など、アメリカの〈執事〉的役割を果たしてきた。

つまり、旧満州(現中国東北地区)で経済収奪の指導者、当時の商工大臣として多くの日本の若者を戦場に送り込み、合わせて300万人もの死者を出す戦争の原因を作り出しながら、自らの家族は戦争中も何不自由なく生活していたという犯罪者であった。現在の安倍総理はそれらの歴史的意味についてまったく理解しておらず(もしくは理解しようとせず)、しかも現在の彼の政治感覚の原点がそこから来ている。そのため、トランプのいうことをすべてきくことが自己の保身力学の最重要点にしていることに恥じらいがない。つまり安倍晋三が歴史の記憶と基本的な人倫に欠けていることは現在の森友・加計学園問題にもつながっている、もしくはその類似形であることに間違いはない。

金正恩(キムジョンウン)は2010年10月、28歳で父・正日の後を継いだ。以来、少しでも自分と違う言動をしたものを次から次へと暗殺/処刑してきている。異母兄弟である金正男を暗殺したのも数ある謀殺、暗殺、国民餓死(最近の北朝鮮漁船の遭難、漁民死亡もそのひとつ)など、自分が作り出した悲劇の例にすぎない。この男の歴史的評価は「暴君」以外に適切なものは見当たらないのだが、政治的にそのような方法でしか、現在の北朝鮮では体制維持ができないということでもある。(続く)






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プロフィール

twatanab

Author:twatanab
本人略歴

渡辺武達(わたなべ たけさと) Takesato Watanabe, Japan
愛知県生まれ。同志社大学教授(社会学部メディア学科)を経て、現在、同志社大学名誉教授、日本セイシェル協会理事長、京都メディア懇話会会長。国際メディア・コミュニケーション学会国際理事、国内、国外での講演・執筆活動やテレビ出演、セイシェル関連でのテレビ番組コーディネイター等をしている。

メディア関係の社会活動として、同志社大学メディア・コミュニケーション研究センター代表(2003-7)、関西テレビ番組審議会委員(1996-2010)。京都新聞報道審議会委員(2000-2015)、など。(2016年9月現在)

Takesato Watanabe: Professor Emeritus at Doshisha University, Japan, Media& Information AnalystPresident of Kyoto Council on Media Studies and PoliticalScience=CMSPS)Kyoto International Council of International Association for Media and Communication Research=IAMCR Chairman of Japan-Seychelles Friendship Association (As of September2016)

著訳書:『ジャパリッシュのすすめ(朝日新聞社、1983年)、『テレビー「やらせ」と「情報操作」』(三省堂、1995年)、『メディア・トリックの社会学』(世界思想社、1995年)、『メディアと情報は誰のものか』(潮出版社、2000年)、“A Public Betrayed”(『裏切られた大衆』(2004年、米国Regnery刊、A. Gambleと共著)、『メディアと権力』(論創社、2007年)、『メディア・アカウンタビリティと公表行為の自由』(論創社、2009年)、『自由で責任あるメディア』(論創社、2008年)、『メディアへの希望 積極的公正中立主義からの提言』(論創社、2012年)、『メディアリテラシーとデモクラシー 積極的公正中立主義の時代』(論創社、2014年)、『メディア学の現在』(共編、世界思想社、2015年)など。

1980年代からテレビ制作に関わり、ファミリークイズやドキュメンタリー番組を作る。現在はCCTV(中国中央テレビ)英語国際放送などに衛星生中継で出演。専門はメディア社会論、国際コミュニケーション論。

Statement: Takesato Watanabe (as of May 2016)

Takesato Watanabe is Professor Emeritus,Doshisha University, Japan and President of the Kyoto Council on Media Studies and Political Science. After studying Journalism and Mass Communication at Doshisha University, he taught Journalism Ethics and Mass Communication Theory at that university for 25 years. He also acted as an advisor for International Department of The Japan Society for Studies in Journalism and Mass Communication. In his media career, he has been a TV coordinator for over thirty years, a newspaper columnist and a commentator for China Central TV since 2007. He has published over 25 books, including co-authored and edited volumes; also in English, A Public Betrayed: An Inside Look at Japanese Media Atrocities and Their Warnings to the West, published in the United States.

Among his major translations from English into Japanese are A Free and Responsible Press by the Commission on Freedom of the Press (1947) and Denis McQuail’s Media Accountability and Freedom of Publication (2003).

He wishes to contribute to making IAMCR a stronger organization that will play a role in preparing an information environment for world peace through media studies and practices.

Author: Takesato Watanabe, Professor Emeritus at Doshisha University, Japan.

Media & Information Analyst

渡辺武達(メディア・情報学者)

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